実験レビュー
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ドクターコース(小学5~6年生)「導電の科学」
「導電の科学」
今回は、電気を通す性質「導電性」について学習しましたね
電気を通しやすい代表的なものは金属ですが、金属以外でも電気を通すものがあるのか実験で調べましたね
まずは、「シャープペンシルの芯」と「木綿糸(白い糸)」の導電性をLEDを使って調べました。
◆左:シャープペンシルの芯 右:木綿糸
シャープペンシルの芯は電気を通し、木綿糸は電気を通さないことがわかりましたね
でも、どうしてシャープペンシルの芯は電気をとおすのでしょうか・・・?次に調べたのは「黒い糸」です。
結果は・・・
あれっ、電気が通りましたね!
この糸は「導電糸」といって、糸状にした金属を織り込んでいるので、電気を通すことができます。
寒い冬になると、スマートフォンなどのタッチパネルを操作できる手袋が売られていますが、これは指先に導電糸がぬい付けられているからです!今回はさらに電気を通すゴム「導電ゴム」を使って電流と抵抗の関係についても調べましたね。
まずは、普通のゴムは電気を通しませんが、導電ゴムは電気を通すことを確認しました。
◆左:輪ゴム 右:導電ゴム実験ではこの導電ゴム、LED、電流計を使って次のことがわかりましたね!
①電気を通すものでも抵抗がある。
②電気が流れる素材が長いと抵抗が大きくなる。⇒抵抗は素材の長さに比例する。
③電気が流れる素材の厚みがうすいと抵抗が大きくなる。⇒抵抗は素材の断面積に反比例する。実験最後には「導電小麦粘土」を作り、食塩と砂糖の電気の通しやすさを調べましたね。
食塩と砂糖は電気を通すのでしょうか?
【食塩入り粘土】
「お~光った!!」
思い思いに好きな形の回路を作ってLEDを光らせましたね!
【砂糖入り粘土】
「だめだ、光らない」ところで、食塩と砂糖にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、いろいろな物質の導電性やその導電のしくみ、電流と抵抗の関係について学習しましたね。
2000年に白川英樹博士が電気を通すプラスチック(導電性高分子)を発見し、ノーベル化学賞を受賞しました。
この世の中には、まだまだ私たちが想像もできないような驚きがきっとたくさんかくれているはずです。
日頃の実験から不思議に思ったことや「ピン」ときた時は、それをさらに追及できると良いですね。 -
マスターコース(小学3~4年生)「ギターを作ろう」
「ギターを作ろう」
今回は、ギター作りを通して「音」について学習しましたね
まずは、ものが振動することで音が発生することを「音叉」と「水」を使った簡単な実験で 確認しましたね!
Kさん「くすぐったいっ!!」
Sさん「にぎると音が止まった!」
音を出している音叉を触ると細かくふるえていましたね!
Hくん「わっ!水が飛んできたっ」
音を出している音叉を水に入れると細かくふるえて、水しぶきがでましたね!音の発生を確認したところで、ギター作りのスタートです!
ギターは、片方の手で弦をおさえ、もう一方の手で弦をはじくことで音が出ます。
弦をおさえる場所を変えることで、ドレミファソラシドの音階ができあがります。
まずは、本体の木の板に音階シールを貼ります。
次に竹ひごを付け、3本の太さの違う弦を同じくらいの強さで張っていきます。
ここまでできたら、弦を弾いて音を聴き比べ、わかったことをみんなでまとめました。
①弦が細いと、高い音がでる。
②弦を強くはじくと、強い(大きい)音がでる。 ※音の大きさは、大小ではなく強弱で表します。
③弦の長さを短くすると、高い音がでる。
④弦を強く張ると、高い音がでる。 音の違いを決めるものは、「音の強弱、音の高低、音色」です。
この実験を通して弦と音の関係に ついて学習できましたね。先生「ところで、みんなが作ったギターと本物のギターの違いはなんでしょう?」
Aくん「作ったギターは弦が3本だけど、本物は弦が6本!」
先生「確かに!よく知ってるね。3本だから三味線かぁ!」
みんな「わははっ」
Iくん「箱みたいなのがついてない!」
先生「そうだね。おもちゃのギターだけど箱のようなものがついているね」
先生「では、箱をつけよう!」
弦を張った木の板に箱を付けると、音が強くなることがわかりましたね!
これは弦の振動が箱の中の空気に伝わることで音が強くなります。実験をやった後は、「かえるのうた」や「チューリップ」の演奏に挑戦しましたね!
今回は音の発生のしくみや音の三要素について、ギター作りをとおして学習してもらいました。
ところでみなさんが使ったことがあるリコーダーはどのようなしくみで音の高低を作っているのでしょうか?
身近な楽器についてもどのようなしくみになっているのか調べてみると、より音の理解が深まると思いますよ -
ポストドクターコース(中学1~3年生)「音の性質」
「音の性質」
今回は、音の性質について学びました。
音はどのように伝わっているのか。
音の大きさや高さの決め手は何なのか。
目で見ることが出来ない音の秘密について迫りました。■実験1■~音叉の実験~
まずは音叉を使用して、音の「波」に関する実験を行いました。叩いた音叉を手で止めても、もう一方の音叉から音が聞こえました。
▲「波が伝わっている感じがします」
仕切りを付けて同じ実験をしてみると、押さえなかった音叉から音が聞こえませんでした。
▲「やはり、波が仕切りによって遮断されたのですね」
■実験2■~モノコードを作ろう~
モノコードを作製し、振動数と振幅に関する実験を行いました。
▲「完成しました」
糸の長さを短くすると高い音がでました。
▲「振動数が多くなったということですね」
糸を強くはじくと大きな音になりました。
▲「振幅が大きくなったからですね」
■実験3■~ばね電話~
糸電話の「糸」の代わりに「ばね」で音を伝えるばね電話を作りました。
▲「すごく反響しています」
▲「じぶん電話ができました」
見えないものについて理解するのは大変でしたが、音叉やモノコードを使用してイメージを強めることが出来ました。
今回の授業を通して、人間の五感では感じ取れない様々な科学が身の回りに溢れていることを知ってもらえたら幸いです。
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ドクターコース(小学5~6年生)「ブラックボックス!!」
今回の実験は「ブラックボックス!!」
ブラックボックスとは、「中身がどうなっているかわからない装置」のことです。
この実験ではブラックボックス内に配線された回路を、箱を開けずに予想することに挑戦します
豆電球と乾電池を好きなように端子につないで箱に入れます。
完成したらお友達と交換します
さあ、中を調べるために使える道具は、豆電球ひとつだけ・・・
はたしてブラックボックスの中の回路を見破れるでしょうか?ここに繋いでも光らないなぁ・・・
あっ!ここは明るく光る!
ん!?こっちは光るけど暗いなぁ~なぜ豆電球の明るさに違いがあるのか、みなさんならもうわかりますね
このポイントから回路を予想することができました回路に使う部品を増やすと、得られた実験結果から考えられる回路が複数できるときもあります。
答えが複数あるとやりごたえもアップしますね
みなさんの周りにも、ブラックボックスはたくさんあります。
スマートフォンやテレビ、パソコンなどの電子機器だけでなく、 体の中も簡単にはのぞくことのできないブラックボックスですね。これらの中はどうやったら調べることができるのでしょうか?
気になるブラックボックスを見つけたら一緒に方法を考えてみましょう -
ドクターコース(小学5~6年生)『木炭の秘密』
Yくん「先生、木炭に秘密なんてあるの?」
先生「あります!まず、木炭はどうやって作られているでしょうか?」
Yくん「うーん、知らない・・・」
では、実際に自分で作って、その秘密を解き明かしましょう木炭は、木材を酸素が少ない状態で加熱することによって得られます
これを「乾留(かんりゅう)」といいます。では、木材を乾留してみましょう。
このような実験装置を組んで、加熱しました。しばらく加熱していると・・・
ガラス管の先から白い煙が出てきました。
この煙に火を近づけてみると・・・
なんと、火がつきました
この白い煙の正体は「木ガス」です。
子どもたちは、火を近づけると何かが起こるとは予想していたようですが、木ガスが燃える事にとても驚いていました試験管の中には、なにやら茶色や黒色のものがたくさん出来ていました。
中を調べようとゴム栓を開けた途端に、「くさーい」・・・この独特な臭いを持つ黄色の液体は「木酢液」です。
何年経っても忘れられない、思い出の香りとなるでしょう・・・
また、試験管の中にはこげ茶色の液体「木タール」、そして今回の目的物の「木炭」がありました。最後に自分たちで作った木炭と、木材の違いを調べました
色、形、燃え方、燃焼時間、重さなど、いろいろな違いが見つかりましたそして、どうしてこのような違いがあるのかを考えていきました。
するとバーベキューをするときに、何故木材ではなく、木炭を使うのかが見えてきました。
これから、バーベキューをされる時には、木炭だけでなく木材でも肉や野菜を焼いてどうなるのか検証してみるのも面白いかもしれませんね