実験レビュー

  • ドクターコース(小学5~6年生)「廃油をリサイクル」

    今回は、『廃油をリサイクル ~油で石けん作り~』の実験です
    普段、家庭でも使われている油から石けんを作って、石けんの性質を調べました。

    そのまま油を下水に流してしまうと、環境を汚染し、特に水の中に住む生き物が住めなくなってしまいます
    そのため使い終わった油は、ろうそくや石けん、燃料などにリサイクルするのが良いです

    今回は実験の前に、油の水と混ざりにくい性質や、石けんのつくりについて確認しました。
    石けんは、油の両方となじむことができ、水と油の間を取り持つことが出来ます。
    石けんの油となじむ部分が衣類などの油汚れにくっつき、水となじむ部分が外側に向き油汚れを取り囲むことで、油汚れを水に流してくれます。
    また、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを多く含む水や海水では、泡立ちが悪いことも学びました。

    それでは、実験に入りましょう

    《実験1》石けんを作ろう
    今回の実験はアルカリ性の薬品を使うので、防護めがねと保護手袋をして薬品が手や目に直接触れないようにしっかりとカバーして行いました。
    まずは、ステンレスカップに水、炭酸ナトリウム、オルトケイ酸ナトリウムを入れて溶かします。
    D2205201.JPG

    ある程度溶けたら、その薬品を青色と赤色のリトマス紙につけて変化を観察しました。
    青色リトマス紙は青色のまま、赤色リトマス紙は青くなりましたね!
    D2205202.JPG
    このことから、この薬品がアルカリ性ということが分かりました

    次に、薬品をアルコールランプで薬品が解けるまで加熱し、さらに油を加えます。
    油がアルカリ性の薬品と反応して、石けんになることをけん化といいます。
    しばらくして、液全体にねばりけが出てきたら、火を止めて冷まします。
    D2205203.JPG
    これで石けんの完成です
    それでは、自分たちで作ったこの石けんを使って実験してみましょう!

    《実験2》石けんの性質
    ミニ試験管を3つ用意し、それぞれを次のように準備して、泡立ちの違いを確認しました。

    A=油 1mLと水 1mL(石けんなし)
    B=油 1mLと水 1mLと石けん
    C=油 1mLと塩化カルシウム水溶液 1mLと石けん
    D2205204.JPG
    これらのミニ試験管を、それぞれ上下に振り混ぜ、しばらく置いてから観察しました。
    D2205205.JPG
    すると、Bがよく泡立ち、AとCはそれほど泡立ちませんでした。
    また、Bはよく見ると泡が細かくなっていました。
    さらに、BとCは水と油が混ざり合ったように見えました。

    Cはカルシウム(ミネラル)を多く含んでいるため、実験前に学んだように、石けんの泡立ちが良くなかったと考えられます。
    実験前の仮説(予想)が当たっていて、「やったー!」と声を出して喜ぶ子もいました

    油をリサイクルして環境への負荷を減らし、いつまでも豊かな自然環境を守っていきたいですね

    栄光サイエンスラボ 自由が丘校




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