実験レビュー

  • ドクターコース(小学5~6年生)12月後半実験レビュー「唾液の働き」

    12月後半のドクターコースの実験は「唾液の働き」です。
    唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素の働きを調べる実験を行いました。

    まず初めに、粉のでんぷんを水に溶かしてアルコールランプで加熱し、でんぷんのりを作ります。
    白く濁ってサラサラだったでんぷん水を加熱すると、粘り気が出て透き通っていきます。
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    次に、作ったでんぷんのりと粉のでんぷんの両方にヨウ素液をかけて色の変化をみます。
    結果は、少し色は違いますが、どちらも青むらさき色に変化しました。
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    続いては、今回のメイン実験です。
    先程のでんぷんのりを薄めたでんぷん水とアミラーゼを使って、温度を変えて消化酵素が働く条件を確認しました。

    まずは、5本の試験管を用意し、以下の条件にして準備をしました。
    「水」:水のみ、「A」:水+でんぷん水(40℃)、「B」:水+でんぷん水+アミラーゼ(40℃)、「C」:水+でんぷん水+アミラーゼ(0℃)、「D」:水+でんぷん水+アミラーゼ(100℃)

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    そしてそれぞれにヨウ素液を加え軽く振って色の変化を確認しました。
    結果は、「水」「B」はうす黄色、「A」「D」は青むらさき、「C]はうす茶色になりました。
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    この結果から、加えたでんぷんが「B」は消化され残っておらず、「A」「D」は消化されず残っていて、「C]は少し消化されている、つまり、アミラーゼは40℃では働くが、温度が低すぎると働きが弱まり、温度が高すぎると働かないことが分かりました。

    最後に、残ったでんぷんのりにアミラーゼを加えてあたためながらかき混ぜました。
    結果、ねばねばだったでんぷんのりが少し柔らかくなり、液体に近づきました。
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    この結果から、消化とは水に溶けにくい栄養を水に溶けやすい別のものに変化させ、体内に吸収し運搬しやすくすることだとわかりました。

    私たち人間だけでなく動物が生きていくために必要な栄養分の特性や、それらを吸収し運搬する仕組みを理解することができる実験でした。

    栄光サイエンスラボ麻布十番校 中森

     




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