実験レビュー

  • ドクター・中学受験コース(小学5~6年生)4月後半実験レビュー「水溶液の性質」

    調味料として欠かせない食塩、これが劇物同士を混ぜ合わせる事で、作れてしまうことを知っていますか?

    ~ブラインドテストと中和~

    劇物と言われている塩酸と水酸化ナトリウム水溶液をある濃度で混ぜ合わせると、お互いの性質を打ち消し合う 反応が起こり(中和反応)、熱の発生と共に、元の物質とは違う塩化ナトリウム(食塩)や水が生成されるんです!

    今回の実験では、このちょっと危険な2つの薬品を使って実際に中和反応を行います!

    その前に、前回の実験でも使った5つの指示薬を用いて、3つの正体不明の水溶液が食塩(中性)、塩酸(酸性)、 水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性)のどれなのかを当てる実験を行いました。

    まず、水溶液A,B,Cのそれぞれを、BTB液、フェノールフタレイン液、紫キャベツ液(マローブルー液)、 赤・青リトマス紙を使い、何性になるのかを見てみました。

    前回の水溶液の性質を調べる経験を生かし、指示薬の色からどれが塩酸、水酸化ナトリウム水溶液の名称を特定しました。

    2019042401.jpg

    水溶液A=塩酸、水溶液B=水酸化ナトリウム水溶液ということが判明!
    次に、この2つの水溶液を使って、同じ量(5滴ずつ)混ぜ合わせると中和してBTB液の色が緑色になるかどうか、 実験した所・・・

    2019042402.jpg

    !?

    何と!

    「同じ量」を混ぜても、BTB液の色は、黄色(酸性)になり、中和した時の色である緑色(中性)にはなりませんでした。

    このことから「同じ量」でも、「違う濃度(濃さ)」だと「中和しない」ということがわかりました。さて、続けて、水酸化ナトリウム水溶液を1滴ずつ加えて混ぜていくと、今度は青色に・・・

    2019042403.jpg

    その後、2つの水溶液を交互に足していき、何とか中性の緑色に
    実は、劇薬以外を使っても、中和反応を見ることはできます。

    今回は、台所にもある「レモン汁(酸性)」と「炭酸水素ナトリウム水溶液(重曹水、アルカリ性)」を使いました。しかし、先ほどと同じように、水溶液の濃さが異なるため、同じ量では中和が出来ないことが分かりました★

    今回の実験を通して、「丁度良いバランス(中和した状態)」のものを作り出すためには、真逆の性質をもったもの同士を 混ぜ合わせることも必要なのだと感じました。

    人生は、両極端な経験ばかりのように思えますが、例えば、プラスとマイナス、どちらの側も経験すれば、「丁度良いバランス の自分自身」になり、同時に、自然に社会にとって「丁度良いもの」をクリエイトしていけるのかも知れませんね。

    皆様にとって、全ての経験が宝物になりますように★




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