- ポストドクターコース(中学1~3年生)6月実験レビュー
- [吉祥寺校][ポストドクターコース(中学生)]
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今回の実験テーマは『物質の性質』です。
物質の状態変化による体積変化を、水や氷、ロウを使って確認しました。物質には固体・液体・気体の状態があり、温めたり冷やしたりすることで状態が変わります。
そして基本的に、気体>液体>固体の順に体積が大きくなります。まず最初に、水を入れた試験管の口に風船を取り付けてアルコールランプで加熱しました。
すると...
風船が膨らみました!では、火を消してみると...
風船がしぼみました。ここまでは、みなさん予想通りだったようで
「うん。そうだよね。こうなるよね」という反応でした。
次の実験では、試験管に入れた水が沸騰してから風船を取り付けました。
すると、先程と同様に風船が膨らんでいきました。
では、火を消すとどうなるでしょうか...?
なんと、風船が試験管の中に吸い込まれていきました
これには「えっ?!どんどん風船が吸い込まれていく!」とみんな驚きの表情でしたね。風船を取り付けるタイミングによって実験の結果が変わりました。
最初から風船を取り付けた時とは異なり、試験管の中の水が沸騰してから取り付けた時は、風船の中だけではなく試験管の中にも膨張した気体があるので、冷やした時により体積が縮み、風船が試験管に吸い込まれたのです。
実際にその現象が起きたときは驚いていても、しっかり考えてみれば納得できますよね。次に、細かく砕いたロウソクを試験管に入れ、アルコールランプで完全に液体の状態にしました。
ロウは融けると透明になることを初めて知った子もいました。火を消して冷えて固まったロウを見てみると...
真ん中がくぼんでいる!!
では、なぜこのような結果になったのでしょうか。
「液体のろうが固体になると体積が減少する」「ろうは外側から固まっていく」
ということは、最後に冷えて固まる中心部で体積変化の帳尻合わせがありくぼんでしまったのですね。最後の実験は、メスシリンダーに50mLの氷を入れました。
しばらく待つと...
氷がとけて水になり、体積が小さくなりました実は、水は特別な存在で固体の体積よりも液体の体積の方が小さいのです。
科学の世界には例外というものが存在しますが、そこにもちゃんと理由があります。
なぜ水の体積が固体よりも液体の方が小さいのか、気になる人は水素結合について調べてみてください他にも、疑問に思ったことを色々調べてみると、もっともっと科学が面白くなりますよ
栄光サイエンスラボ 吉祥寺校 鈴木