この貯金箱にコインを入れると...
ふしぎな貯金箱の材料は、箱と鏡だけです。
どの鏡を、どんなふうに入れたらコインは見えなくなるでしょう?
試行錯誤の末、完成!!
実は、箱の中には、大きな鏡をななめに入れてあるため、投入口から入れたコインは鏡の後ろに落ちます。ところが、横ののぞき穴から見たとき、正面には箱の底の絵があたかも背景のように映し出されており、鏡の存在に気付かないため、コインが見えなくなったと感じます。
洗面所で自分の顔を見たり、曲がり角で角の先を見たりと、様々なところで鏡は使われています。
よ~く見てみると、鏡の形が違うことに気づくでしょうか?
平らな形やふくらんでいるもの、へこんでいるものなど、使う目的によって、鏡は形を変えています。
鏡に自分の顔を映すと、どのように見えるでしょう?
子供たちからは「左と右が反対になってる!」という答えが返ってきました。
さて、本当でしょうか?
例えば、この画像
右から鏡の後ろに回り込んだ自分と比べると、左右反対になったと言えます。
人間は、ふしぎなもので、自分と比べてどう違うのかを考え、反対になったと思い込んでいるのです。
しかし、鏡は、反対に映しているわけではなく、光をそのまま反射させているだけです。
冷静に考えてみると、「手前」と「奥」が入れ替わっていることに納得できるのですが、思い込み...これは、なかなかやっかいなもので、大人でも理解するのが難しいです

では、授業中の実験の紹介です。
1枚のやわらかい鏡を縦長に持ち、手前や奥にゆっくりと曲げるとどのように見えるでしょう?
まずは、鏡を手前に曲げます。
「そのまま映ってるー!」
奥に曲げてみると、
「顔がひっくり返った!」
ふくらんでいる鏡を「凸面鏡」、へこんでいる鏡を「凹面鏡」といいます。
凸面鏡は、当たった光をそのまま反射します。入射角=反射角になるので、カーブの部分の光は、外側に広がります。
光は、交差しないので、同じ向きに映ります。
凹面鏡では、反射した光は1点に集まり、そのまま広がります。
広がった光が目に届くため、鏡を遠ざけると上下反対向きに映ります。
光を1点に集め、明るくできるので、顕微鏡やすばる望遠鏡などに使われています。
もう1つ実験しました。
鏡を横長に持って、台紙を映します。
まっすぐ持つと、5人しか映りません。
手前に曲げると、
多く映りました!
奥に曲げると、
映る数は、減ってしまいました。
凸面鏡は、広い角度の光が反射して目に届くため、広範囲を同じ向きで見ることができます。そのため、カーブミラーや車のサイドミラーなどに使われています。
前回、名前を覚えた「薬さじ」でも同じ結果になるのか調べてみました!
鏡のほかにも、光を反射するものは、どのようなものがあるでしょう?
それは、何色?どんな形?
日常でもよく目にする分、当たり前に感じず、よーく観察して、どうしてこの形なんだろう?どうしてこの色なんだろう?と考えてみてほしいなと思います。