実験レビュー

  • ドクターコース(小学5~6年生)6月後半実験レビュー「燃えない紙コップ」

    今回の実験テーマは燃えない紙コップです。

    「紙」で作られたコップに火を近づけても燃えない・・・?
    いやいや、燃えますよね・・・と思われたのではないでしょうか。

    実は紙コップも、ある条件を満たすと燃えません!
    そのカギを握るのが「熱」です。
    今回は、「熱」の伝わる仕組みを実験で探りました


    まず始めに、金属の熱の伝わり方を調べました。
    実験の様子がコチラです。
    18062801.jpg
    銅、鉄、アルミニウムの3種類の金属の棒をペンチでつかみ、端をろうそくの炎で加熱します。
    すると、熱はジワジワと棒を伝わっていきます。これを「熱の伝導」と呼びます。
    また、写真のように熱で色が変わるテープを巻きつけておいて、テープの色の変化から、熱がどう伝わるかを調べました。
    すると、熱を伝えやすいのは銅→アルミニウム→鉄の順番だとわかりました!
    同じ固体の金属でも、熱の伝わり方には違いがあるのですね

    次に、いよいよ「燃えない紙コップ」の実験です。
    18062802.jpg
    かまどの真ん中に、水の入った紙コップを設置して、ろうそくの炎で下からあぶりました。
    すると・・・
    18062803.jpg
    不思議な事にコップの底にコゲのような模様はできるのですが、紙コップが燃える事はありませんでした
    ちなみにこの時の温度は70℃でした
    まるでヤカンで湯を沸かしているみたいですね

    一般的に紙の発火点(燃え始める温度)は、230℃と言われており、ろうそくの炎は750~900℃と言われています。
    ですから、炎にあぶられた紙は発火点を超えて燃え始めます。
    ではなぜ燃えなかったのか・・・これを生徒のみなさんと考えました。
    すると「コップに水が入っている」「水の温度が上昇した」というポイントに気付いてくれました。
    考えをまとめると、炎の熱が伝導で紙コップから水に伝わり、 熱は水を温めるために使われたから、紙コップは発火点まで行かない(=燃えない)という結論になりました。

    一見不思議なことも、一つ一つの現象の積み重ねで起こっていることがわかりましたね




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